日航機、滑走路への誤進入

最近航空会社の不祥事が頻発している。関西空港では、空港を24時間化し、離発着回数を大幅に増加しようとしている。政府のアジアオープンスカイ構想もある。しかし、利を求めすぎて、航空会社、政府ともに最も根本的な部分を、ないがしろにしているのではないかと懸念している。それは安全だ。公共機関は最も安全が大事だと思う。何故なら、利用客は安全を確信しており、疑うことがないからだ。だから、不祥事があれば、容赦なく批判されるし、事故を起こそうものなら、一大事になる。もちろん、安全を守ることは容易ではない。複雑なシステム管理、運転手の知識と意識が滞りなく作動し、さらに乗客の善意があってこそ、初めて安全が成立する。そして、公共機関はその中で、利益追求のために、効率化を図っていかなければならない。過酷な状況であるが、公共機関としての止む終えない責任であるとも思う。しかし、その過酷な状況に公共機関を追い込んでいるのも、私達利用者であるとも思う。


何が言いたいかというと、私達は公共機関に対して過剰な要求を抱きすぎであるということだ。「公共機関なんだから」という発想をしている人はかなり多いと思う。私達は、安全なものが安全としてあるために、どれほどの時間と費用と労力がかかっているのか、これをもっと理解すべきであると思う。僕はJR尼崎の脱線事故でそのことを学んだ。公共機関=絶対ではない。公共機関に対する過剰な要求が事故へと繋がるという側面もある。だから、これ以上、事故や不祥事を増やさないためにも、多くの人がこのことを肝に命じておくべきだと思う。また、そんなことを新聞記者になって伝えたいと思うのである。