時間よそんなに急がないでおくれ

最近は,ロボットいじりと家庭教師のバイトの繰り返しで,単調な生活が続いている.外からの刺激というのがほとんどない.ちょっと前にサークルの友達に連れて行ってもらったバーのマスターが言っていたのだが,年をとると時間が経つのが早いという.50過ぎの気さくなマスターで,年の初めに今年はもう少し売り上げをあげようと決意したのだが,気がついてみるともう年末になっているといいながら笑っていた.年をとるうちに,いろんな経験が蓄積され,その分,新鮮味が減るのだろう.発見や新たな経験が体感時間に大きく関わるのではないだろうか.発見や新鮮味が一日の充実感や体感時間の長さに繋がる.思い返せば,小学生の頃にミニ四駆作りに没頭した一日,速くて,でもコースアウトしないように何度もローラーの位置を変えたり,ボディを肉抜きしたりして過ごした一日と,研究で同じような作業を繰り返す一日とは充実感も体感時間も違う気がする.
今の単調な生活は,接する人や,することに変化がない.変化がないということは,考えたり,刺激を受けたりすることが少なくなる.だから,新たな経験というものが極端に少ない.何とも悲しい理系学生の生活.今更ながらに,刺激や変化を望む自分は,安定するが変化のない研究職に向いていないことを実感する.しかし,もちろん自分から変化を作り出すこともできる.時間を有効活用するのだ.研究以外に使える時間を必死にかき集めれば,有益なことの一つや二つできるだろうと.だから,読書の量を増やすことに決めた.特に科学系の本を読み,知識を蓄え,いつかそれを文章にして生かすことを目標にすることにした.