ひも理論って凄い

早くも一月も折り返し地点を過ぎた。最近は、今年も就活をしようと、密かにいろいろ情報を集め始めた。それにしても、文章を書いて給料がもらえる仕事っていうのは少ないものだ。新聞記者、雑誌記者、編集プロダクション、フリーライター、、作家ぐらいだ。こうやって、列挙してみると多く感じるかもしれないが、雑誌記者や、編集プロダクションなんてのは、新卒で入るには最も難しい職種らしい。というか、ほとんど新卒採用をしていない。でも、何とか努力してみようと思う。ここが人生の分岐点のような気がする。このまま、波に流されて、何となく研究職に就くのか、努力して、文章に携われる仕事に就くのか。

最近は、前々から気になっていたひも理論について勉強しようと思い、「超ひも理論と宇宙」を読んだ。気になっていた理由は、ひも理論が宇宙の誕生の瞬間を解明する理論なのではないかと言われていることを知り、興味がわいたからだ。宇宙に関して勉強を始めて、宇宙はインフレーション、ビッグバンによって、膨張、拡大したとされているのはわかったのだが、何故、インフレーションが発生したのか、宇宙の誕生直後の状態がどうなっていたのかなど、肝心の宇宙の誕生の瞬間については、解明されていないこと、知ることが出来ないことがもどかしかった。それについて、少しでも情報を得たいと期待を込めて読んだのだが、なかなか面白かった。

完全には理解することはできなかったが、ひも理論は、端的に言うと、素粒子物理学では、陽子や中性子クオークレプトンなどの、物質を構成している最小の単位を素粒子と言っていたのだが、実は、素粒子は粒子なのではなく、ひもなのではないかという理論だ。これによって、飛躍的に、これまで打ち立ててきた理論の不可解な部分が解消されるというのだ。例えば、素粒子が粒子であると仮定した理論式には、適当に値を決めていたパラメータの数20個前後と多かったのが、ひも理論では2つですむ。次に、まず、宇宙には、4つの力があると言われていて、それは、重力と電磁気力、原子核同士に働く強い力と中性子ベータ崩壊に関連する弱い力である。宇宙の初期の状態では、物理学者たちは、この4つの力が一つの力にまとまっており、宇宙が膨張して冷却していくにつれて、しだいに4つの力に分岐していくという理論を標準理論として構築しようとしているのだが、重力だけは、一つの力にまとめることができずにいる。しかし、ひも理論では解決すること。
さらに、アインシュタイン一般相対性理論では、宇宙の始まりは、時間を遡るにつれて、宇宙は、凝縮していきやがて一点に収束するとされているのだが、ひも理論では、宇宙の誕生以前にもう一つの宇宙があり、その宇宙が収縮して、小さくなり、次に宇宙がまた膨張に転じることにより、現在の宇宙が始まったとしている。
とりわけ、この宇宙が輪廻転生するようなひも理論による宇宙の誕生説には、僕は感動した。昔から、仏教では死後は輪廻転生といって、天界、人間界、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界の六道を輪廻転生とされているが、古代の人々が考えた思想が、僕達が生きる宇宙にも実際に成り立つかもしれないと考えると、人間の思考の奥深さははかり知ることが出来ないものだと思う。人と自然、人と宇宙は同調しているのだろうか少し思ったりもする。